小ネタダイパログ置き場Aです。
ここではダイパ発売前から妄想し始めた『2人旅シリーズ』そして
設定なしで突発的に書いたお話2本をまとめてあります。
『2人旅シリーズ』は出来事順に並んでいますが其々で完結しています。
その名の通り♀主とその補佐な♂主が2人で旅をしている設定です。
2人共固定の名前はありません。ライバルくんがいません。
お話の後の小さいのはコメントです。
↓のタイトルをクリックするとそのお話のところにとんじゃいます。
雪が結んだふたりの出会い(2人旅シリーズ@)
やがて高みへのぼる君(2人旅シリーズA)
どしゃぶり雨と大きな木の下(2人旅シリーズB)
ミルキーウェイより心強い。(2人旅シリーズC)
アンバランス少年少女(コウヒカ)
それでいい(デンヒカ)



『雪が結んだふたりの出会い』
「寒いわね」
「冷えるよ」
夜中目が覚めて外に出ると先客がいた。
そう、あいつよ。サポート役の。
今まで自分が羽織ってた上着をあたしにかけてくれたの。
ふぅん、やさしいのね。
「何してるの?」
「ちょっと眠れなくてさ」
「あたしも」
もう随分冷え込んだ。また冬がくるんだ。
冬は嫌いじゃない。
一面真っ白な世界に足跡を残していく、なんとも言えない
楽しさ。ぎゅ、ぎゅと踏みしめる雪の独特な感触は
実際やってみないと知りえない小さな喜び。
「冬がきそうだ」
「君、冬は好きなの?」
「ああ」
「どうして?」
約6歩分の距離をおいて、前のほうにいたあいつが
振り向いた。あれ、震えてるじゃないの。
寒いのにあたしに上着ゆずってくれたのね。
「雪に、足跡残すの好きなんだよ」
照れくさそうに笑いながらあいつは言った。
あたしたち、うまくやっていけそうね。
「これからよろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
今日、旅の始まりの日は、とっても良い日になったわ。
ありがと。これからよろしく、パートナー。
――ダイパ・手探り妄想
始まりの日に初めて会った君とあたし。
出会い編。ダイパ購入前に先走りすぎて2人旅になってしまいました。
なんのあともない雪に足跡とか人型とか残すのは楽しいです。



『やがて高みへのぼる君』
「なんで旅を続けるのって?」
聞けば大げさに反復して、振り返った彼女の動きを追って
少し長い黒髪がさらりと流れた。天気は晴れ。
ちょっとだけ、肌寒い。
「何よいきなり。君、迷いでもあるわけ?」
「いや、別に。ただなんとなく」
ふうん、とまだ納得してなさそうな視線をよこしながら
深くは聞いてこない。彼女は気配り上手だ。
ホントに頭が上がらない。
「で、なんで?」
ポケモンセンターからショップへの道、先を歩いていた
彼女の横に並ぶ。早歩きだった歩調を合わせてゆるめながら
(これって普通立場逆じゃないか?)彼女は左の方を見た。
高い山々が連なっていた。明日越える山だ。
「聞こえるのよ」
「え?」
「あの高い山が、見たこともない海が、あたしを呼んでる。
その声が聞こえる。だから行くのよ。どこまでも遠く」
僕のほうに振り返る。
「世界があたしを呼ぶ声が止まらない限りあたしは
きっと旅をやめないわ。そうしろって、叫んでるのよ」
あたし自身が、魂が。
にか、と白い歯をのぞかせて笑う彼女を僕はあっけにとられて
見た。途方ない言葉は意志を帯びていた。
『聞こえる?山の声が、海の声が、世界の声が』
晴れやかな午後、ショップに着いたとき彼女はもう普通の少女だった。
――ダイパ・捏造
大地を踏む足は軽やかに、空に伸ばす手は雄雄しく。
なんていうか、大自然に選ばれし人間系の♀主。
実は攻殻のとあるセリフをまねてる部分がこっそりあります。



『どしゃぶり雨と大きな木の下』
「雨ね」
「雨だな」
「冷たいわ」
「そうだね・・・」
二人して立ち往生だ。まさかこんなことになるなんて。
ポケモンセンターを出たときはまだ良かった。
少し曇ってる程度。早足で歩けば目的地には簡単に着くかなって。
うん、バクチなんてするもんじゃないな。
「おっきい木があって助かったわね。
まだ目的地まで大分かかるしめぼしい建物もないもの」
「でも大分濡れたな」
カバンをあさる。かえの服はしっとりしめっていた。でも
濡れてるよりましだ。着替えよう。上を脱ぐ。
「ちょっと、何してるの?」
「何って着替え。濡れた服着たままじゃ風邪ひくし」
「・・・そりゃ、そうよ。そうだけど」
お願い、木の反対側にまわってくれない?
言外にそう告げているのにようやく気付いて
あわててまわった。
「君って気がきくのかきかないのかわかんないわ」
「ごめん」
「謝らなくたっていいわよ。別に責めてるんじゃないから」
「うん。ありがと」
毎回思うけど、彼女は気配り上手だ。
頭が上がらないよ、ホントに。何度も思う。
「あ、ねえねえ」
「何?」
「あたしの上の服、ちょっと全滅みたい。
まだかえあるでしょ?上のほう貸してくれない?」
「あ、うん。いいよ」
着替え終わった服を一旦寄せてカバンの中から
また服を取り出す。
向こう側は見ないようにして、幹づたいに腕を伸ばして
渡した。渡し終えると笑い声。
別に裸なわけじゃないんだから、そんなに必死に
見ないようにしなくていいのに、と笑い声の合間から彼女が言うから
冗談まじりに(ちょっと期待はしてしまったのかもしれない、多分)
じゃあ見ていいのと聞けば、向こう側から転がってきた
モンスターボールの中からナエトルが出てきて、
とっても丁寧なすさまじい頭突きを食らわしてくれた。
「そういうことじゃないでしょ」
「冗談だって・・・あー痛い」
「あははっ。でもね」
いつの間にか幹の向こう側から出てきた彼女が
隣に腰掛ける。(座るのにちょうどいい石があったから)
帽子を脱いで水滴を払いながらこっちを向いた。
「たまには大雨にあたっちゃってもいいかもね。
役得だったから」
「役得?」
「そう。役得」
それって男女逆じゃないか。と思っていると
爆弾とまではいかなくても爆竹くらいは投下されてしまった。
「結構いい背中してるのね。頼りがいあるわ」
耳元に内緒話をするみたく言われて、くすぐったいのと
そういえば見られてたんだっけと今更恥ずかしくなってくるので
頬が少し熱くなる。
「?顔赤いわよ?熱でもあるのかしら」
彼女にはかなわないよ。
――ダイパ・まだまだ想像捏造中
悔しさなんかうかぶ暇もなく彼女に完敗、乾杯。
購入前妄想はまだまだ続いていた!というやつで。
旅につきモノなドキドキシチュエーション!頑張れ少年。



『ミルキーウェイより心強い。』
「何してんの?」
「え?」
どこか小高い山の天辺だった。
地方の特性で只でさえ肌寒い気候なのに、お山の上ともなれば
吐く息も白くなる。剥き出しの肩を手で抱きながら
ふーっ、とあの子は息を吐いた。細長い白い息。
「星に願いを、月に祈りを」
なんてね、とにぱり、笑った彼女を見たら
なんとなく頬が熱くなる気がした。気がしただけだ。
どうせ寒いせいで頬は赤いんだ。
「君の夢が叶います様にってオネガイゴトしてたのよ」
また空に向き直って彼女は言う。わざとらしく手を
祈りの形に組んで見せた。
漆黒の空に星がぽつぽつと点在していて、それらは
各々で瞬いている。月の光はやわらかかった。
「星とか月とか、ホントに願いなんて叶えてくれるんだろうか」
カバンを枕に仰向けに寝そべりながらぽつりと呟けば、
彼女はまたこちらを向いて笑う。
「もし星や月が願いを叶えてくれなくても、」
す、と額のあたりを撫でられた。
「あたしが、君の夢を叶える手伝いをするわ」
だから大丈夫よ。と。彼女は今度は微笑んでいた。
笑ってるんじゃなくて、微笑。細かな違いだけど。
「今夜は随分と優しいんだな」
「光栄至極よ」
吐く息は相変わらず白い。星も瞬きを止めない。
でも、明日はなにかいいことがありそうな気がした。
――ダイパ・本編設定無視 ♂主と♀主
寒くても、たまには天体観測も悪くない。
お気に入りの話。あの格好は寒いよね。



『アンバランス少年少女』
「そうね。例えば、今目の前にいる貴方の顔面を、全力で
ぶん殴っていい?って聞いても貴方はNOって言うでしょ?」
そういうことよ、とヒカリは顔を背けた。
(機嫌悪いんだな、今)
コウキは内心溜息を盛大に吐き出したい気持ちだったが
そんなことをしようものならホントに拳が飛んできそうなので
やめておく。なんで機嫌が悪いの?口から音としてなかなか形成
されない問い、僕ってホントに意気地なしだな。
「イライラするのよ。人のせいにはしたくないけど・・・
やっぱりどこかの誰かさんのせいだわ」
じとっと視線をこっちに投げかけてくる。
え、もしかして、原因って僕?
「えと、僕のせい?」
「わかってるなら」
マフラーをくい、と引っ張られる。
「もうちょっと連絡、よこしなさいよ。
・・・飛行タイプのポケモン持ってないわけじゃないでしょ?」
要するに手紙を寄越せと。
「完璧な人ってこの世にいないと思うのよ」
半ばやけくそ気味に飛び出る言葉は、普段の彼女から
すれば珍しい傾向のものばかり。
「それはつまりさみしいってこと?」
ボコン!!
鞄で殴られた。かなり痛い。このぶんだと
鉄球とか絶対入ってる。
「コウキの馬鹿!!」
女の子って難しいですね、お父さん。
――ダイパ・♀主ヒカリと♂主コウキ
3歩進んで2歩下がる、君と僕との関係性。
ダイパ購入直後に書いたもの。ヒカリとコウキは仮置きの名前なので
特に深い意味は無いです。それにしても発売前〜直後における私の中の
ライバルくんの影の薄さがわかる・・・(笑)



『それでいい』
上から降る、その白い光たちを見つめながら、
まるで天にでものぼってゆくような気持ちを抱えて、
上着も着ずに冷やしたむき出しの肩を腕を、
赤くした顔を足を、まるごと包んでくれる貴方が好き。
声に出していったら、顔を赤くして貴方はまた
私を抱きしめてくれる。強い強い力で。
「・・・おまえ、よくそんなこと普通に言えるな」
「だって。あなたが、中々言ってくれないから。
私が代わりに言うんだよ」
「・・・」
「私は言葉。あなたは行動。
そうやってちゃんと気持ちは表せてる。
それでいいよ。それで幸せ」
すう、と息を吸えば肺に満ちる貴方のにおい。
心の底から安心する、私の世界一のリラックス法。
そうすると、いつも決まって頭をがしがし撫でられる。
「そうか」
「そうだよ」
傍にいて。そしたら私は死ぬまで笑っていられるから。
ね、デンジ。
――デンヒカ(突発)
骨の髄まで好きなんだ。
突発中の突発。このヒカリは色々と悟ってそうですね。
デンヒカはだらだらしながらべたべた無駄にくっついてるイメージ。
こうなってしまうとオーバも無視される(笑)


