ここは小ネタポケスペログ場です。
短い話がいっぱい。設定もなんでもありで詰め込んでます。
お話の後の小さいのはコメントです。
↓のタイトルをクリックするとそのお話のところにとんじゃいます。
・嫌いだと喚いた天邪鬼(ルサ)
・風遥か心春か(ルサ)
・時同じくして動き出す、新たな旅路。(ブルーとシルバー/パラレル)
・幸運のジョーカー(ルサ)
・聖なる樹の足元で(ルサ/パラレル)
・青空に浮かぶ僕らの空白を取り払おう(ルサ)
・フキゲンの理由(ルサ+ゴー/学園パラレル)
・なみだのしゅるい(ルサ)
・いのち(ルサ/ふたりの子供ネタ)



『嫌いだと喚いた天邪鬼』
ふざけるな、あんたなんか大嫌いだ!
目がそう語っているねその藍色の目が、投げかける突き刺さる視線
それでも紅色の瞳は動じず少しも揺れはしなかった
藍色の瞳にうつる世界が揺れるその唇は小さく呟き続けてるんだ、
大嫌い大嫌い
四月馬鹿でもないただのなんの変哲もない日だ、その日は
「慣れない事は、するものじゃないよ」
え、と見上げた藍色と、見下ろしていた紅色がかちあって
暮れない夕陽より真っ赤な少女の頬を少年が撫でた。
少年の手は雨も降ってないのに濡れた。
「嘘を、つける人じゃない。君は」
揺れなかった動じなかった紅色が初めて形を変える。
細められた瞳を見上げたまま少女は顔をぐしゃりと歪めて。
「あんたが、わるいったい」
なきはらしたその声で、呟いて拳を少年の胸に押し付けた。
「ルビーの、馬鹿。馬鹿野郎」
大嫌いとかわらず罵りの言葉が吐き出されるけれどソレはもう本心の筈だ。
大嫌いは大好きの裏返しでいて真実で。
(本当は大好きなのに二人はお互い不器用すぎるんだ)
「ごめんね、サファイア」
僕のくだらない見栄のせいで君に嘘を吐かせたね。
少年は暗に自分のしたことに関しては謝らなかった、でも
少女はそれにきっと気付いていない。
泣き疲れて眠った少女を起こさないように抱きしめる。
なんて難儀なんだろうか、恋とかいうもの。
好きとか嫌いとかアンバランスに絡み合って迷路のようだ。
どうやったって思う通りにはいかないんだ、お手上げ。
「好きなのにね」
だからこそ逆に素直になれないのだとは気付かない振りをしておいて。
曖昧な精神の上に成り立つ少年少女の思慕だとか、いつか
何も気にしないで隣に立つ時がくればいい。
(それにたどり着くまでも(主に)己の父とかでかい壁があるのに気付くには
少年はまだ幼いということにしておく)
今は只、大いに悩め子供達。
――ルサ・時にはつまずきながら、青春!
小ネタブログの記念すべき1作目。やっぱりルサ!
ところどころの表現がお気に入り。短い話のほうが書きやすい(当たり前?)



「今日は、風が強かね」
オダマキ博士の研究所、そのベランダから身を乗り出して
少女は言った。
『風遥か 心春か』
「雲がどんどん流れとっとう!」
サファイアは嬉々とした顔で雲を指差した。青く晴れ渡った
空に浮かぶ雲達は、何を急いているのか足早に通り過ぎていく。
決して立ち止まらず、前へ前へ。
返事を曖昧に返しながら、まるで彼女のようだとルビーは思った。
「あっという間とよー」
「前も見ずに猪突猛進。誰かさんに似てるね」
「・・・相変わらず全っっ然、可愛くないったいね・・・!」
本心は巧妙に隠しながら言葉を選ぶ。
まだ素直になる程の勇気はないから。
ルビーは自嘲気味にサファイアから目をそらした。
「君に言われたくないなぁ」
「なっどげんこつねそれ!!」
ずっと空を見続けていたサファイアは、嘲笑っているような
顔をするルビーを振り返って怒鳴りつける。
実際ルビーは自分に向けた笑いだったのだけど、それに気付ける
サファイアでもなくて、またルビーもそれを教える気は毛頭
なかったから、結局間違いはそのまま放っておかれた。
「・・・まあ、いいったい。久しぶりに会ったとに、
喧嘩したって始まらん」
ふん、と鼻で息を吐き出してサファイアは再び空を見上げなおす。
強い風は雲を道連れにどんどん遠くへ飛んでいく。
木々の間を、自分の体もすり抜けて、何処までも?
「ねえ、ルビー」
「・・・何?」
「風は、自由ったいね」
そう呟くと、ルビーは軽く目を見開いた。
自分がそんな事を言うとは思わなかったのか、とサファイアは
少しカチンと来たが、無視することにする。
「今もこの瞬間ここにあった風も、あっという間に
ずうっと遠くに行っとうよ?すごく、不思議」
話している間にも風は二人の間を無遠慮に通り抜けている。
「いいなあって、思うったい」
そう言って空を見上げているサファイアを、ルビーは
純粋に綺麗だ、と思った。そうだ、彼女は元々美しいのだ。
ただ自分がそれに、気付いていない振りを、していただけで。
ルビーは目を伏せた。
「君も、一緒でしょ」
「え?」
再びサファイアはルビーを振り返る。
藍色の澄んだ瞳が見開いて揺れた。
「君だって、何処までも自由に駆け回れるじゃないか」
その突き抜ける意志で、世界を見通せる筈だ。
「うらやむ必要はないと思うよ」
だって君はこの風そのものだから。
少なくとも僕はそう思う。
言い切ってから間があいて、不思議に思って視線を上げると
サファイアは頬をわずかに赤に染めていた。
え、とルビーが驚いた顔をすれば、サファイアは慌てて首を振って
から、ようやっとにっかりと笑い返した。
「ありがとうったい、ルビー!」
その笑顔はあの空より眩しい。
愛しいという感情が、心に浮かぶのを、ルビーは噛み締めた。
やっぱり僕は、君が好きだ。
季節は夏、心に春。
――ルビーとサファイア
湧き上がるのは、どうしようもないくらい一杯の愛情。
確かまだサイトでシュウハルを扱っていた頃なので
ルビーがちょっとシュウっぽいような(笑)



『時同じくして動き出す、新たな旅路。』
「本当は手伝いたいんだけど」
「・・・んもう、アンタって子は!リーダー格が一気に
二人も抜けちゃったら大変でしょ?
あたしが留守の間、あなたはちゃんとウチを守るのよ。
いいわね?『頭領代理』!」
島の外れ、賑わいも無い港に、それこそ1人乗れれば十分といった
とても小さな帆船がつながれている。
近くに人影が二つ。大人びた少女と、少年だ。
「頭領代理・・・オレに、務まるのかな」
「本気でそう思ってるの?」
「オレは姉さんほど人望もないし、容量だって悪いんだ」
「そんなこと聞いてないわ」
少女は快晴の空にも似た青い目をぱちぱちと瞬きさせて
少年を見やった。
「あたしはね、力量もない人間に仕事をあげるほど、優しくないのよ?」
それにね。
少女は身軽な動作で船に飛び移る。
あ、と少年が口を開いた時には、港に繋いでいた縄も
軽やかに取り去られていた。
「任せたのはあなたを信頼してるからこそなんだから!」
「!」
少女がぐいと縄を引けば、帆が風を受けて広がった。
今日は南東の風が強い。目的地へとまっしぐら、上々だ。
「それじゃあね、『シルバー』!金目の坊やとクリスによろしく!」
少女が手を振る。少年も振り返す。船にとっての追い風が、
少年『シルバー』を一瞬で追い越して帆にぶつかった。
船が遠ざかる。
「姉さんも、気をつけて!」
少年は叫んで、船が水平線の向こうへ消える前に踵を返した。
もう振り返らない。やることはたくさんある。
信頼に応えるために、姉さんが帰って来たとき胸を張れるように。
少年の白銀の瞳が意志を帯びて煌く。
少女の瞳もまた、同じように深く煌いた。
――ブルーとシルバー
新たなる旅立ちの布石
予告のつもりその1。時間空きすぎて予告になってないっていう(泣)



『幸運のジョーカー』
ふたりだけの、ババ引きなんて
「ちょ、ちょっと待つったい!!」
残る2枚を背中にまわして一生懸命左右でとっかえひっかえ。
僕の手にあるのはたったの一枚だ。
スペードのエース。最後の一枚。
君の手にあるのはハートのエースとジョーカーだね。
(クローバーとダイヤのエースは既に捨て山に埋もれて見えない)
「そろそろいいんじゃない、サファイア」
「・・・」
「ひかせてよ」
無言で突き出される2枚のトランプ。
それを飛び越して見れば不安げな顔。揺れる藍色。
君にババ抜きは無理だったね。
(ポーカーフェイスとリアルな駆け引きの世界だから)
こればっかりは野生の勘でも埋めえない。
しゅ、と引いたそのカード、彼女の顔は喜びに咲く。
僕の手に舞い踊るジョーカー。
・・・ただで終わっちゃつまらないからね。
スペードを引くように仕向けて終了、彼女の手には
ハートとスペード二つのエースが。
「あたしの勝ちとよー」
ひらひらと見せ付けるようにトランプを捨て山に落としたサファイア。
嬉しそうに笑っている彼女に死刑宣告。
「僕はジョーカーだ」
え、と表情を忘れた彼女。
次の瞬間押し倒して口付けた。
「ん、・・・っるび、なに」
「決め手の切り札。君攻略のね?」
また口付ける。今度は深い。酸素も忘れるくらい長く。
トランプの海の上、何でも有りの決め手のジョーカー、
ハートのエースを攻略完了。
ふたりっきりのババ抜きなんて、拷問でしかないんだ。
欲求不満のジョーカーが、トランプから飛び出してくるんだから。
――ルサ・わけもわからないうちにトランプ勝負
何かを賭けていたわけでもないはずなのに。
今更言うのもなんですが恥ずかしい内容・・・。
ルビーが攻の役割を全うしまくってるなーと思う。



『聖なる樹の足元で』
「私が生涯愛し続けたものを、お前に託そう」
守ってくれるか、少年よ。
魔物のなれの果て。ぼろ雑巾に成り果てたそれ。
けれど揺るぎなく紡ぎだされる「ヒト」の言葉。
毛むくじゃらの胸元に、愛しそうに1人の少女を抱いて。
・・・答えなど、決まりきっているのに。
少年は魔物の傍らに膝をついた。
「守るよ」
魔物の紅い目は細められた。細い線のように、
それでも輝きは失われないまま、少年の顔を映し出す。
『清き魂。清き体。真(まこと)、ヒトとしての生き残りは
この娘が最後。お前のような汚れた下賎の者が触れる
ことなど許されぬ。立ち去れ、少年』
それは初めて少年が、少女と魔物に出会った日だ。
魔物は確かに少年にそう言葉を吐き捨てた。
少女は魔物の傍にぴたり寄り添って少年を睨むのみ。
それからまだ1年も時は経っていないのに。
(汚れたヒトの生まれが、かように清きヒトへ
昇華しおる。まだ、ヒトに希望はあるのだ)
「頼んだぞ、少年よ」
それきり、魔物は事切れた。
少女は眠っている。泣き疲れている。
清きヒトの生き残りとして、汚れたヒトに狙われた少女。
少女を守るために命をかけた、ヒトの心を持った魔物。
(僕のやることは一つだ)
そっと魔物の腕の中から少女を抱きかかえる。
魔物の体毛を一束ナイフで切り、少女の手に持たせた。
「誓うよ。命をかけて守ると」
地面にそのナイフを突き立てる。キン、と金属の
音が静かな空間に響き渡る。少年は火の印を結んだ。
ぽう、と薄赤の灯火が舞う。
「彼を、送り届けてくれないか」
少年がそう言うと、灯火は頷くようにちろちろ瞬き
魔物のからだに降り立った。
火が生まれる。魔物の豊かな体毛を伝い生きるように
滑り出し、くるむように覆う。きらり、輝く。
(どうか安らかに)
少年は少女を抱きなおして火に背を向けた。
僕のやることは一つだ。
それはこの少女を守ること、命をかけて守り通すこと。
魔物が唯一愛し続けた清きヒト。
少年は目を閉じた。少しだけ、泣いた。
――ファンタジーパラレル・ルサと魔物
魔物は炎に見送られ、天高き楽園へ。
いろんなところから影響を受けてるのがモロバレです。



『青空に浮かぶ僕らの空白を取り払おう。』
「一緒に行こう」
「・・・そうったいね」
仲直りなんて、簡単なんだよ。
――ルサ
境界線なんて本来存在しないのに、青春はそれを構築する。
こういう短いのは漫画にしたほうがいいのかな・・・。



『フキゲンの理由』
「これはどうよ?」
「このメーカーはダメったい。あたしの足に合わんもん」
「あーじゃあダメだな。・・・・・・しょうがねえ。
今度の日曜連れてってやっから、好きなの
自分で選べよ」
「!?・・・それ」
「男に二言は無い」
「・・・!!やったとよーーー!!
ゴールド、ありがとうったい!!!」
「いいってこと。元々は俺がメーワクかけたんだし、
これくらい安いって」
「は〜助かるったい。父ちゃん忙しいけん、
お小遣いねだるわけにもいかんもんね」
「詳しい時間はメールすっけど、
いずれにせよ家まで迎えにいってやるよ」
「わかったったい」
「そんじゃーあとでな」
「うん!」
「・・・」
「?ルビー、何しかめっ面しとるの?」
「いーや、なんでも」
――ゴルサ・学園モノ
日曜日にスポーツ店へ買い物に。ソレって立派な
デートじゃない?気に食わないなあ。
学園ものだけど、これは「おとなりさんシリーズ」でも
いいような気が。ゴールドの迎えは無論バイクです。



『なみだのしゅるい』
ぽろぽろぽろぽろ、君の瞳から世界一清い雫。
藍色はそれで潤んでキラキラキラキラ、宝石のように。
「・・・悲しいの?」
「違うとよ」
ぐい、と手の甲で拭った君。
「嬉しいから、ったい」
笑ったらまたぽろぽろぽろぽろ、雫、雫。
僕の心にしみいる涙雨。
――ルサ・心からの言葉を伝えたら
笑う君も泣く君も、どんなものより美しい。
サファイアが好きなんですよ(私が)



『いのち』
父さん母さん聞いてください。
もうすぐ新しい命が生まれます。
僕と彼女の宝物が生まれます。
父さん母さん聞いてください。
僕は今とても幸せです。
――溢れる愛を、捧ごう。
ルサの子供ネタ。一人目は女の子がいいなー。


