ここは小ネタポケスペログ場です。
短い話がいっぱい。設定もなんでもありで詰め込んでます。
お話の後の小さいのはコメントです。
↓のタイトルをクリックするとそのお話のところにとんじゃいます。
・りんごの頬にくちづけを。(ルサ)
・不器用少年(ゴールドとシルバー)
・ああ青春かな(ルビーとゴールドとシルバー/学園パラレル)
・未熟ソーダ(ルサ※ちょっとオトナな話)
・エピローグのその後に(ゴールドとシルバーとクリス/パラレル)
・小さな緋色(サファイアとちゃも)
・おとなり歴1年ちょっと。(ルサ/おとなりさんシリーズ)
・二度目の初恋。(ルサ)
・目交(まなかい)の光、暁の遭遇(シルバーとサファイア/パラレル)



『りんごの頬にくちづけを。』
赤い。赤いよ。真っ赤だよ。
「サファイア、顔真っ赤」
「う、うるさか!誰のせいとね!!」
「え、僕?」
「当たり前ったい!!」
しらばっくれた振りをしながらも口は緩みきっていて
笑ってしまうのを止められない。目まで潤ませている
僕の恋人は、両手で頬から耳まで覆って赤くなった
部分を必死で隠してる。ああもう意味ないよそれ。
指の隙間からしっかり見えちゃってるよ。
「だめだ。我慢できないや、サファイア」
「な、何がっ・・・わっ」
ぎゅうと抱きしめればすっぽり腕に収まってしまう彼女。
首筋に顔を埋めて呼吸をしたら彼女の香りがした。
多分気分がどんなにどん底でもサファイアを見たら
全部ぶっとんじゃうんだろうなあなんてクサイこと
考えてみる。・・・いや、ホントにそうか。
「・・・もう抵抗しないの?」
さっきまで暴れてた野生児は何処に行ったのかってくらい
おとなしくなった彼女の顔を覗き見れば、さっきよりもっと
真っ赤な顔をしている。じーっとあわせていた目線がそらされて。
「・・・だって、ルビーがぎゅうっとしてくれるの、
・・・好きやから、・・・な、何言わせると!?」
うあー、もう、どうしてくれようか、このお姫様を!
啄ばむみたいなキスをすれば、
「・・・」
もっとってねだってくる君の藍色を僕は知っている。
「サファイア、あいしてる」
明日も明後日もその先も、彼女と僕に祝福あれ!
――ルサ
陽だまりのような毎日を2人で。
なんの制約も無くラヴラヴにしてみた、ら、恥ずかしいことにっ(笑)
私の書くルビーが愛してるっていっぱい言うのは私の気持ちの代弁だからです。
サファイアが、すきだー!!



『不器用少年』
じわ、と高速で唾液が鉄の味を口内に伝達して
遅れて針で刺されたような痛みが外側と内側から
頬をはさんで熱をもつ、ふざけんなこのやろうと
怒りが噴火して周りがシャットアウトされて
見えるのはアイツだけだ、アイツだ、
あかいかみとぎんいろのめをもった、
「なんだ?その顔は。怒ったのか?」
無表情が張り付いてるアイツの顔に二倍返しだ!
全力(それこそ肩が外れるかと一瞬思ったくらい)で
ぶん殴ってやったらば、アイツは俺みたく無様に
倒れずに踏ん張りやがった!ちくしょう!
(あれ、そのほうが痛いんじゃねえ?)
「ふざっけんなテメェ!!」
もう一度振りかぶった拳は掴まれて殴れなかった。
さっき思いっきり殴ったからだ、アイツの右の頬が
赤くなって腫れている。口の中の血をべっと吐き出して
袖で拭ったアイツは変わらず無表情だった。
それから結局、そうだなあ、ヤミカラスが鳴いたらかーえろなんて
そんな時間までぼかすか殴り合ってたんじゃねえかな。
割とお互い本気で。いってー。全身イテェ。どうしてくれんだよ。
まあ向こうもおんなじなのか俺みたいにぶっ倒れてる。
足しか見えねー。どんな顔してんだろアイツ。
「ところでよぉ」
「うるさい黙れ」
「なんで俺ら殴り合ってんの?」
「・・・・・・さぁな・・・忘れた」
あーもう俺たちわっけわかんねーよ。
――ゴールドとシルバー
少年期のどうしようもない衝動とか、
友情っていう不安定だけど輝いてる明日とか。
なんか殴り合って欲しくて。青春青春。
殴り合いの友情が似合う彼らが好きです。反目し(略)ですしね。



『ああ青春かな』
「何、お前今日購買パンかよ」
「まあね。寝坊したのと、喧嘩したのとで」
「喧嘩ぁ?サファイアと?」
「折角彼女が作ってきてくれるって言ってたのにね、
お弁当。僕ったら凡ミスしちゃって」
「・・・めっずらしー。お前って絶対ヘマとかしねー
ように見えんのにな」
「まさか。機械じゃあるまいし不可能だよ」
(お前の場合冗談ですまねーんだよ)
「なんか言った?」
「言ってねえ!!」
「そう」
(っぶね・・・よむなよ)
「放課後仲直りデートに行ってくるからパスね」
「は!?」
「ごめんねゴールド。僕の最優先事項はサファイアなんだよ」
「へえへえごちそうさま・・・」
「おそまつさま」
(あー、焼きそばパン売り切れてら)
「・・・シルバー」
「・・・なんだ」
「もうちょっと会話に入ってきたらいいのに。
君ってばからかいがいあるからさ」
(それが嫌だから黙ってるんだよ!)
――GSRスクール設定
昼休み購買へ向かう途中の会話より
これも青春!書いといてルビーのしたヘマが思いつかなかった。
このルビーはゴーとシルの上に君臨してそうな気がします帝王オーラで(笑)



『未熟ソーダ』
口の中にぱちぱちと泡がはじけ飛ぶのを舌の表面で
感じ取る。さる友人はこれが痛いというが、自分は
ちっともそうは思わないよ。透明な水色を加えて
口に流し込んで感触を楽しむ。
ぱちぱち。ぱちぱち。
隣で座りテレビを見る彼女を盗み見た。
お互い手足が伸び世間一般の「こども」カテゴリ
を抜け出してから少し経つが、少女だったものは
二の句を告げる暇も無くおんなになっていく。
ふとしたしぐさ、とか、体を囲うラインのやわらかさ、
とか、ああ自分はおとこで彼女はおんななのだと
絶対的な性という違いを端々に感じるのだ。
ぱちぱち。ぱちぱち。
彼女を求めてやまないのだ、と。
気付けば楽だ。
気付けば。
「サファイア」
「・・・ん」
再び含んだソーダを彼女に流し込む。
ぱちぱち。ぱちぱち。
柔らかな唇の上で、小さな舌の上で、炭酸が暴れて
はじけ飛ぶ。くちゅ、と音がした。
「・・・いい?ここで」
ぼうとした顔で見上げてくる彼女がこくりと頷けば、
ぱちぱち。ぱちぱち。
心の奥に燻る情の焔。唇に残る炭酸の泡。
はじけて飛んでるのは、いったいどっち。
――大人ルサ
生ぬるいソーダを飲み下したら。
ちょっと大人な話。話・・・置くのここで大丈夫ですよね?(笑)
ちなみに私は炭酸だめです。猫舌と何か関係あるのでしょうか・・・。



『エピローグのその後に』
「おい」
「なんだ」
側の岩の上に座ってどっか遠くを見ている赤髪の相棒に
声をかける。そいつの持っている細身の剣が日の光を
乱反射させてまぶしい。しまえよ、それ。
「おれら、生きてるな」
地べたに大の字になったまま空を見上げれば、地平線に向かって
橙色が濃くなっていくのがよくわかった。
青色からのグラデーションは圧巻の一言。
強い風が砂埃を巻き上げた。
「ああ・・・生きてるな」
「おれら、生きてるんだぜ」
「・・・ああ」
「クリスは?」
「お前が気絶してる間お前を看てた。今は水を汲みにいってる」
「そーかよ・・・」
勝利の余韻というものは想像していたよりかずっとあっけない
ものだ。世界を救ったという実感も特に無い。自分がしたいから
したことで、別に勇者とか英雄とかそんなだいそれたものに
なりたくてやったわけじゃない。だったらこれからやることは
限られている。
「おう、シルバー」
「ん」
「クリスが来たら出発するぜ。雲隠れだ雲隠れ!
今度こそちゃんと、世界中まわって歩こうじゃねえか」
「そうだな・・・」
幼い頃3人でした約束を守るために出た旅が、まさかこんなこと
までになろうとは、あの旅立ちの日にちらとでも考えたろうか。
「あーあ。人生ってやつぁーどーなるかわっかんねえな!」
「足を引っ張るなよ」
「あ!?誰に言ってんだコラ!」
「あらゴールド。目が覚めたのね」
「クリス」
「あんだよ。覚めたら悪いかよ・・・」
「ううん。良かった!」
「・・・」
「・・・」
「シルバー!見んな!」
「・・・赤いな」
「・・・赤いわね」
「だーっ!見んなっつってんだろ!」
われらの友情、不滅ナリ!
世界の平和も、また同じ!
――ゴシルクリ剣と魔法の世界
これからの旅路は、彼らのみぞ知る。
王道まっしぐらファンタジー。世界を救ったその後は!ってやつです。
ちょっとゴークリをにおわせつつ終幕っと。



『小さな緋色』
「サファイア、この子をお前に預けようと思うんだ」
いつものように父のフィールドワークの手伝いに森へ
行こうとした時、呼び止められたあの朝を、あたしは
今も覚えている。きっとこれからも忘れない。
父の手の中にはモンスターボールがひとつ、ぽつんと
収まっていた。じっと見つめると、かた、かたと
動いていて、中に居る子が元気な子であることを
容易に想像させる。このときのあたしは相当
嬉しかったのだろう、口は勝手ににこにこと
笑みを作っていた。
「ほ、ホント!?父ちゃん!」
「本当だ!ほんとによく手伝いをがんばってくれて
いるからな。仲良くするんだぞ」
「はあい!!」
手渡されたモンスターボールを開くと、中から
出てきたのは緋色の羽毛を持つ、小柄な鳥の
ポケモンだった。あたしが手を広げて、おいで、
というとその子は迷いも無く飛び込んできてくれた。
その子はふわふわで、とてもあたたかかった。
「アチャモっていうんだ。ほのおタイプのポケモン
だぞ」
「アチャモ!アチャモ・・・」
腕の中からあたしを見上げる目はビー玉みたいにキラキラ
していて、とても綺麗だ。
「決めた!あんたの名前は、ちゃも!ちゃもったい!!」
「ちゃもー!」
あたしは今も覚えている。きっとこれからも忘れない。
初めて、自分のポケモンを持った日のこと。
「じゃあ、父ちゃん!行ってくるけん!!」
ちゃもに出会えたあの日のこと。
――サファイア・変わり始めた小さな少女
最高の友達のひとりに、あたしは出会った。
出会いを捏造してしまった件。てへ。オダマキ博士のキャラ掴めてないなぁ。
それにしてもサファイアの名付けセンスはかわゆすぎる!



『おとなり歴1年ちょっと。』
「ねえサファイア」
『?』
「なんでわざわざ電話?隣なんだから直接来ればいいのに」
『・・・それが嫌だから電話してるったい』
「ふーん。嫌、ねえ」
『あんた、もしかしてなんかたくらんでなかと?』
「いいや、なんにも」
『信じられなかよ』
「・・・あ、そうだサファイア」
『何?』
「明日学校休みたかったら遠慮なく言ってね」
『はあ?』
「足腰立たなくなるくらいまでなら協力できるから」
『!!!!!』
ブツン
ツーツーツー
「・・・切られちゃった」
(まあいいか。直接行けばいいんだしね)
――ルサ現代・おとなりさんシリーズ
部屋がすぐ隣って便利だけど不便!(サファイア曰く)
『おとなりさんシリーズ』初お目見え話。『足腰〜』の
意味がわからないよい子はそのままのあなたでいてね!
お父さんやお母さんに聞いちゃダメよ!(笑)『おとなりさん』も学園パラレルったら
学園パラレルですが普段書いてるのとは設定が少し違うので別表記です。



『二度目の初恋。』
幼馴染といえるほど長く一緒に居たわけではないけれど、
他人という言葉で片付けるには互いを知りすぎていた。
「好き」という感情はあれどそれはとても幼くて拙いもの
だったし、今はいつまでもそれを追いかけるほど子供でも
なくなっていたけれど、かといって大人かといえば、
そこにはまだたどり着いてない。子供と大人の間、曖昧に
濁った境界線の上で僕はひとつの気持ちを持て余していた。
彼女のことが好きかと問われれば迷い無くYESと言える。
僕のことを好きだと言ってくれた気持ちは素直に嬉しい。
ただ、僕にはひとつの不安があった。僕自身に対しての。
僕が今好きという感情を持っているのは、その気持ちを
向けているのは、『以前の彼女』なのではないか。
それを現在の彼女へ重ねてみているのではないか。
自分でもそれがよくわかっていなかった。
自分を信じていなかったんだ。
彼女が好きだという気持ちに偽りは存在しない。
彼女が本当に愛しい。全てをひっくるめて彼女なんだと。
こんな簡単なことに気付かず迷っていた僕に、
彼女の隣にいる資格があるのだろうか。
否、好きになってもいいのだろうか、君のことを。
二度目の初恋を、許してもらえるのだろうか。
僕も君が好きだと、伝えても罪にはならない?
そう考えるたび、額の傷が疼いた。
――ルサ
今と過去の間の分厚い壁を壊す勇気があればいい。
4章後のルビーって結局どうなの!を自分なりに補完。
こういうシリアス方面も良いですが 結局 どれも 美味しいんだよね。



『目交(まなかい)の光、暁の遭遇』
「信用出来んって顔、してるとよ」
こんな荒んだ時代には珍しく、あいつの髪は
くすまず色を保っていた。今のように、何もかも
見透かすような藍色の瞳でもって、あの日死ぬはずだった
俺の前に現れてこう言ったんだ。ただ一言、
『死ぬな』と。
『生きろ』ではなく、『死ぬな』。
こんな、少しでも気を抜けば殺されるような世界で
無責任に『生きろ』と言われるより、その『死ぬな』という
最低限の言葉が、かえって俺の消えかけの意識を叩き起こした。
「突然現れたあたしば、信用出来んのは当たり前とね。
こんな時代やもん」
勿論言葉の通り、信用したわけではなかったが、あの
『死ぬな』というあいつの声音がいつまでも耳の奥に
残っていて、それがあいつを疑うことを否定し続けていて。
「何故俺を助けた」
そのジレンマの出口が欲しくてあの後そう問えば、
あいつはけろりとした顔でこう言った。
「あんたはまだ死んじゃ駄目な人。そう思ったからったい」
「・・・?」
「あん時あんたは死にかけとったけど・・・目の光は
死んでなかったと。そういう人は、まだ死んじゃいけんよ。
まだこの世でやれることがある人に、かみさまがくれる
導きの光やけんね」
「導き・・・?」
「そうとよ。この世界のかみさまは、手助けはせん。
だけど、行くべき方向は、教えてくれるったい」
この、生きる意味さえ不明瞭な世界で。
信じられるのは自分だけ。日々殺しあう小規模な
戦争が繰り返されて数少ない食料とかを奪い合う世界で。
あいつの言葉はそれらを寄せ付けない神聖なものだった。
「信用してくれんでよかよ!あたしはあんたが死ななかった
だけで充分やもん。傷治ったら、行き。
ここもそう安全じゃないけん」
そう、白だ。
何も汚れていない純粋な白だ、と。思った。
この世界には茶色いにごった雪しか降らないけれど、
いつか本で読んだ本当の雪の白い色、多分そんな色だ。
あの目の藍色は本当の空の色だ。
偽りだらけの世界で『本当』を持って生きているんだ、
こいつは。
なんて強い生き方だろうか。
「・・・すまん」
「!」
「・・・礼を言う」
信用しても、いいのかもしれない。
そう思ったのは2回目だった。
「気にせんで!」
これが間違ってなかったとこに気付くのは、
そう遠い話ではない。
「そういや、あんた名前はなんていうと?」
「・・・シルバーだ」
――サファイアとシルバー・ぼろぼろの世界で
死なない。君が死ぬなと言ったから。
自分の突発創作小ネタ「無題」を元ネタに。これはあくまでシルサファではないです。
我ながら異色の組み合わせだと思ってます(笑)あと信用の1回目は勿論姉さんです。


